JVAチャリティーワイン
ワイン購入で活動を支えてください
新たな苗木事業で多くの資金を必要としています
現在、JVAでは、設立当初からの目標であった苗木事業が新たな段階を迎えています。
高湿な日本の栽培環境や気候変動にも対応可能な品種やクローンを、ウイルスチェック済みの状態で生産者に提供するという計画で、すでに台木を含む14品種(またはクローン)を輸入、今年から母樹増産に入ります。これらの苗木を、健全性を保ったまま生産者に供給できるよう、現在本協会会員となっている9社の苗木商と協議を続けています。ゆくゆくは日本全国に健全な苗木が行きわたる事が目標です。
穂木・台木の輸入業務、それらの保管、ウイルステストとフリー化、増産体制の構築には、たくさんの資金を必要とします。今回、私たちは、広く活動資金を募るためのチャリティーワインである「Vignerons’ Hope」を販売いたします。
全国の生産者の協力で造ったチャリティーワインです
ワインの生産者でもあるJVAの理事たち自らが、協力生産者と共に造った5本セットのワインです。全国に点在する理事たちが日本を5ブロックに分け、それぞれの地域の特徴と味わいを表現しました。2023年初頭に北海道、長野、日本海側から3本、24年以降には九州などから2本が届きます。
活動内容に共感してくださった日本全国のワインブドウ生産者が、ブドウを提供してくれています。今回のワインの販売利益は、すべてJVAの活動資金として使われます。
どうぞ「Vignerons’ Hope」を購入することで、私たちの活動を支えてください。よろしくお願い申し上げます。
ワインセットの詳細
5本1組 定価55,000円(消費税・送料込み)
※販売利益は、すべて日本のワインブドウ栽培産業の基盤づくりを目指す協会の活動に使われます。
1.長野シャルドネ2019樽熟成
醸造:楠わいなりー(長野県)
長野の16の生産者たちがブドウを提供し、須坂市にある楠わいなりーで醸造されました。
楠理事は、苗木プロジェクトの中心的存在で、これまで苗の輸入・提供体制の構築に向けて活動しており、今回のチャリティーワインの発案者でもあります。すぐさま行動に移し、2019年、最初のJVAのワインを造りました。
やや濃い目の山吹色。香りは穏やかですが、甘いハシバミの香りと洋梨の香りが溶け合い上品な印象。果実味と豊かな酸が樽の風味と見事に溶け合って一体感が生まれつつあります。
時間と共に厚みも増して感じられ、余韻には、果実味の背後のほんのわずかな苦味と渋みが残り、それが複雑な印象をもたらし心地良いワインです。
【醸造を担当した楠茂幸理事(株式会社楠わいなりー・代表取締役)から】
2019年の長野は、糖度の上がりが遅く、仕込みは10月に入ってから。きりっとしたミネラル感を強く感じるスタイルながらも、果実感と複雑さがあり、しっかりしたボディ。瓶熟を経て美味しくなっています。
JVAの活動に理解を示していただいた16軒の生産者の皆さまに、快く貴重なシャルドネを分けて頂きました。飲み手の皆さま、このシャルドネを含むJVAワインセットをお買い求めいただく事は、将来の日本ワインの健全な発展に繋がる大きな一歩だと信じています。この機会をシェアして一緒に素晴らしい日本ワインを造っていきましょう!
【協力生産者】
あずみアップル、安曇野ワイナリー、アルカンヴィーニュ、井筒ワイン、ヴィラデストワイナリー、信濃ワイン、ヴィーノ・デッラ・ガッタ・サカキ、サンクゼール、たかやしろファーム&ワイナリー、テールドシエル、はすみふぁーむ、林農園、リュードヴァン、まし野ワイン、ノーザンアルプスヴィンヤード、楠わいなりー(順不同、すべて長野県)
2.ピノ・ノワール2020(仮称)
醸造:10Rワイナリー(北海道)
鹿取みゆき代表理事のパートナーとして、JVAを創設から支える10Rワイナリーのブルース・ガットラヴ理事が醸造を担当したJVAワインです。
農楽蔵の佐々木佳津子さんを中心に、北海道に畑を持つ9軒の生産者が協力し、日本初の卵型コンクリートタンクで発酵した画期的なピノノワールです。
色合いは美しいクラレット色。香りは深みのある黒系の果実やスパイスに満ちています。わずかに香ばしい樽のニュアンスもあります。口中では、ブドウが熟しているのが感じられ、穏やかな渋みを北海道らしい酸が、エレガントな余韻へと続いていきます。今後の熟成も楽しみです。
【醸造を担当したブルース・ガットラヴ理事(合同会社10R・代表社員)のコメント】
天候に恵まれた2020年。北海道の素晴らしい造り手たちの最良区画のピノ・ノワールが結集したワインです。リーダー、農楽蔵の佐々木佳津子さんのもと、造り手たちが集い、徹底的に選果後、手除梗。野生酵母で、卵型コンクリートタンクで発酵しました。
樽熟7カ月(新樽率30%)で無濾過。ワインはアロマ豊かで深みのある香り。果実味と穏やかなタンニンと北海道らしい酸のエレガントな味わいです。日本には、ワインブドウ栽培の知見の蓄積、産業を支える基盤がまだまだありません。変えていくのには時間も努力も必要です。これに共感した造り手たちが明るい未来を少しでもはやく実現しようと美しいブドウを送ってくださり、出来上がった丹精込めたワインです。私たちの未来への願いを感じてください。
【協力生産者】
農楽蔵、ナカザワヴィンヤード、KONDOヴィンヤード、木村農園、モンガクダニワイナリー、ドメーヌタカヒコ、さっぽろ藤野ワイナリー、上幌ワイン(順不同、すべて北海道)、ココ・ファーム・ワイナリー(余市産ブドウ)
3. 北陸・東北シャルドネ/アルバリーニョ2021
醸造:カーブドッチ(新潟県)
新潟・カーブドッチの掛川理事は、JVAでアルバリーニョについてのシンポジウムを担当するなど、日本ワインの新たな可能性について熱心に探求しています。今回は、富山・山形の生産者と共に、アルバリーニョとシャルドネのブレンドワインを造りました。
輝きのある黄色い色合い。第一印象から黄桃や金木犀の香りが強くアピールしてきます。程よい黄桃を思わせる果実味に、骨太な酸が彩りを与え、味わいの輪郭が綺麗に感じられます。そのバランスが余韻まで続き、のびやかな酸と共に魅力的な個性のあるワインになっています。
シャルドネにアルバリーニョがブレンドされることで、鮮やかな色合いに彩られた絵画を思わせるワインに昇華しました。
【醸造を担当した掛川史人理事(株式会社カーブドッチ取締役)のコメント】
JVAのセミナーでも大変な反響を呼んだ話題のアルバリーニョを、シャルドネとブレンドして一つのワインを造りました。テーマは「補助品種としてのアルバリーニョの可能性」です。3社で話し合い、現在ヴィニフェラで最大生産量のシャルドネとのブレンドを行うことに。産地ごとに全房でプレス後ステンレスタンクで発酵、発酵終了後にブレンドしました。出来上がったワインはシャルドネをベースにしながらも、アルバリーニョの華やかな香りと豊かな酸味が感じられます。
このJVAワインを通し、『新しい品種の導入は一つの素晴らしいワインを造り出すだけでなく、すでにある他のワインの品質を底上げする可能性がある』と強く確信しました。ぜひこのワインをお買い上げ頂き、JVAの活動を応援してください。
【協力生産者】
セイズファーム(富山県)、ウッディーファーム(山形県)、カーブドッチ(新潟県)
4. 九州シャルドネ 2022 (2024年春発送予定)
醸造:三和酒類安心院葡萄酒工房(大分県)
九州の3つのワイナリーが協力、大分県の安心院葡萄酒工房が醸造を担当し、九州のテロワールを体現したシャルドネのワインです。九州エリアからは、安心院の工房長・古屋浩二氏と都農ワインの工場長・赤尾誠二氏が理事としてJVAの活動を支えています。今回のワイン造りには、それに熊本ワインファームが参加してくださいました。
色合いはレモンイエロー。アタックは樽の印象がありますが、すぐにパイナップルのようなトロピカルな香りがアピールしてきます。わずかに洋梨の香り、オレンジピールの香りも。生き生きとした豊富な酸がさわやかな印象を生んでおり、フレッシュで爽快。今は若々しいが、緊張感のある仕上がりとなっています。
【醸造を担当した古屋浩二理事(三和酒類安心院葡萄酒工房 工房長)のコメント】
高評価を得ている九州各地のシャルドネを同時期に仕込むには、実は収穫のタイミングが微妙に異なっています。2022年は、梅雨入り後ほとんど雨がなく、後半で雨が続いたのと、8月の高温経過で、想定よりも熟期が遅れ、各社で調整が続きました。8月29日(宮崎から入荷)、8月30日(熊本から入荷)、8月31日(大分収穫)となりました。入荷したシャルドネは4℃の冷蔵庫で保管、9月1日から原料処理を開始。圧搾には窒素ガス置換を施しながら酸化を抑えて果汁を得ました。酵母CY3079を使用し2年目樽50%、3年目樽50%を利用して樽発酵させ、MLFも発酵と同時期に行っています。11月までシュールリーの状態で貯蔵、その後、オリ引きして重たいオリを取り除き、引き続き樽の中で育成させました。
九州のシャルドネは、たくさん太陽を浴びた南国のフルーツの香りが特徴ですが、その香りが極端に強く表現された印象が強いのと、地域別のシャルドネの違いが香味の複雑さに影響を与えています。最初に過熟したオレンジのような香りとマンゴー等のチオール系の香り、口中で引き締まった酸とミネラルも感じられ豊かな味わいの白ワインに仕上がっています。
【協力生産者】
都農ワイン(宮崎県)、熊本ワインファーム(熊本県)、三和酒類安心院葡萄酒工房・農業生産法人石和田産業(大分県)